こんにちは!元洋菓子店アルバイトのこいちゃんです。
突然ですが、みなさんは可愛いクッキー缶好きですか?
普段「可愛い」とつい手に取ってしまうお菓子の缶、「可愛い」以外にもちゃんと缶である理由や歴史があるんです!
今回は、そんなお菓子缶の歴史について少しご紹介します。
Contents
イギリスがルーツ?お菓子缶っていつからあるの?
今やすっかり“かわいいパッケージ”として定着してるお菓子の缶。
ですが、そもそも「缶」っていつ頃から使われ始めたのでしょうか?
缶詰の原理の発明
遡ること1804年、当時のフランス政府は遠征する兵士たちの士気を高めるためには栄養豊富で美味しい兵糧が必要だと考えていました。
当時の兵糧は主に塩蔵や燻製、酢漬けといったお世辞にも美味しいとは言えないもので、腐敗スピードもはやいものでした。
そこで皇帝ナポレオンは懸賞をかけて食品の保存技術を募集したところ、フランスの食品加工業者であるニコラ・アペールが長期保存可能な瓶詰めの食品の保存法を発明します。
これが缶詰の原理の誕生だと言われています。
ブリキ缶の登場
画期的だった瓶詰めの発明、しかし瓶は重く割れやすいという欠点があったことから1810年にイギリスのピーター・デュランドが「金属製容器に食品を入れる缶詰」を発明。
そして1812年にはブライアン・ドンキンとジョン・ホールによってイギリスに世界初の缶詰工場が建てられました。
しかし当時の殺菌方法が原因で中身の発酵による爆発や密閉用のはんだに鉛が使われており、食べた人が鉛中毒で亡くなるなどの事故も起こっていたようです。
小さなお店から有名なビスケットメーカーへ
同じくイギリスにある「ハントリー&パーマーズ」をご存知でしょうか?(現在はお店自体はなく、ブランドのみが存続している状態)
1822年、ロンドンストリートにジョセフ・ハントリーによって小さなベーカリー兼洋菓子店が建てられたのがハントリー&パーマーズの始まりでした。
当時、お店の向かいにある馬車の停車地で旅行者にビスケットを売っていたジョセフ・ハントリーは、壊れやすいビスケットを金属缶に入れて販売することを思いつきます。
それが見事に大成功、英国王室ご用達のビスケットメーカーとなり、1900年頃には世界最大のビスケット会社となって172カ国で販売されていたそうです。
そんな彼らの缶入りビスケットが大成功した理由の一つが、地元で生産されたビスケット缶でした。
美しく精巧に装飾されたビスケット缶は容器という用途にとどまらず、美術的・コレクション的価値を持ち世界中の人々を魅了しました。
中身だけでない可愛い見た目に惹かれる、所謂「パケ買い」という概念は今も昔も変わらずあったように思えますね。
日本での缶文化、始まりはイワシの缶詰?🐟
そんな海外生まれのブリキ缶ですが、いつ頃日本にやって来たのでしょうか。
それは、1871年(明治7年)の長崎で松田雅典がフランス人指導の元、イワシの油漬缶詰を作ったのがきっかけでした。
その後、1877年(明治10年)には北海道で日本初の缶詰工場である「北海道開拓使石狩缶詰所」が誕生、同年10月10日に石狩で獲れた鮭を原料に缶詰が製造されました。
日本のお菓子缶の進化
和菓子が流行った江戸時代から、明治時代に変わって文明開化の影響で多くの西洋文化が日本に取り入れられるようになり、ビスケットやキャンディ、チョコレートなどが国内に持ち込まれました。
イワシの缶詰から始まったお菓子缶は1909年(明治42年)から海苔やお茶と共に製造されるようになりました。特に海苔の缶は湿気が多い日本の気候によって密閉性が高い必要があったため、継ぎ目がしっかりと溶接された作りになっています。
そして本格に的にお菓子缶が日本で広まっていったのは1952年以降だそうで、1970年にはお中元やお歳暮といった贈答品が大衆間で人気となり2010年頃になると雑貨ブームの到来により商品としてお店にお菓子缶が並べられ、手に入りやすくなったことからお菓子缶のブームが始まりました。
また、近年ではコロナ禍での外出自粛期間の影響により「お菓子を買いにお店に行きたいけど外出できない」といったことからオンラインショップを利用する層が増えたことにより、より一層日本の缶文化・お菓子缶ブームに拍車をかけたのではないでしょうか。
なぜマニアはお菓子缶にハマるのか
お菓子缶には一度ハマると止まらない魅力があるんです!
マニアの間で人気の理由を挙げてみると
- デザインの多様性:季節限定・店舗限定缶や様々なモチーフ缶、変わった形の缶など集めたくなる豊富なバリエーションが魅力。
- コレクション性:同じブランドでも年ごとにデザインが変わるので、並べて楽しめる。
- 実用性:アクセサリーや文具など小物入れやインテリアに活用できる。
- ストーリー性:缶に描かれたイラストやロゴにもその時代の空気や文化が反映されてる。
マニアになると、つい「缶目当てでお菓子を買う」ことも…
お気に入りの缶を探してみよう!
全国の百貨店などではクッキー缶、チョコレート缶、マカロン缶など様々な缶に入ったお菓子を扱っている洋菓子屋さんが揃っています。お菓子・缶などのパッケージ好きとしてはテーマパークのような場所ですね。
「自分用に買っちゃおうかな〜!プレゼントにしようかな〜!」などの葛藤と共にショーケース越しに見ていたお菓子缶が可愛くラッピングされて自分の手元に来るあのワクワク感は何にも代え難いものです。
あまりお店が混んでいない場合は自分用にするつもりの物でもラッピングしていただくこともあったり…
誰かのプレゼント選びに、ちょっとした時間潰しに百貨店をぐるぐる歩いてみると意外な出会いがあるかもしれません。
また、最近ではハロウィンやバレンタインフェア、クリスマスマーケットといったお菓子のシーズンイベントにかなり力が入れられています。
そんな場所では期間限定なデザイン缶が見つかるかもしれないのでぜひ足を運んでみてください。
あなたも“缶の沼”に足を踏み入れてみては?
お菓子缶には、長い歴史と深い魅力が詰まっています。
単なる包装や見た目の可愛さだけじゃなく、そこに込められた歴史や文化、デザインのこだわり、暮らしの中での実用性までも担ってきた存在なんです。
知れば知るほど今まで見ていた缶の見方も変わってくるのではないでしょうか。
お菓子を食べ終えた後も缶はずっと手元に残る。食べる前と食べた後で違う楽しみがあります。
最初は「可愛いから取っておこう」「小物入れにぴったりかも」くらいの気持ちだったのが、気づけば5個、8個、10個…一度ハマると抜け出せない、お菓子缶の世界。あなたもちょっとのぞいてみませんか?
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